2025/03/15 11:51

弊社は創業から50年以上にわたってメンズアクセサリー専業のメーカーとして歩んできました。これまでほぼ100%、ODM,OEM(以下OEM)を生業としてきました。当然のことではありますが取引先様もそれぞれ個性がありまして、ここ数年の方針として、よい関係性を築けない取引先は売上高に関係なく新規の注文を請けないようにしました。おかげさまで現在は良い取引先様に恵まれ、生産現場も営業マインドも穏やかな日々を過ごしております(繁忙期をのぞいて)。


しかし、全てに満足かと言えば、そうでもありません。OEMの場合、私たちが面白いと思う素材や技術を見つけて取引先に提案しても、先様の同意がなければ商品化できません。それでも自分たちが「いいと思うもの」を商品化したい。そのために自社ブランドを立ち上げよう。VASSIQ TOKYO MADEはこうして誕生しました。


また、OEMですとミニマム生産数の問題もあり、小ロットで購入したい業者様への対応が弱くなります。自前のブランドならばこちらで用意のある在庫から必要数をピックアップしてもらえます。店舗の規模などの都合で大きく展開はできないがメンズアクセサリーを取り扱ってみたい、そのような志のある業者様との縁も大事にしたい。これもブランド立ち上げの理由の一つです。そして、このサイトを通じてエンドユーザー様と直接つながることができるのも魅力です。実際に着用して下さるエンドユーザー様のご意見、ご感想を直接うかがえる機会は今後の商品開発に大いに役立つだろうと期待しています。


さらに、VASSIQ TOKYO MADEには海外進出するためのツールとしての役割もあります。コロナ前に何度かBtoBの展示会に出展しました。まだ自社ブランドを確立していない状態で、国内OEM受注用にデザイン、技法、クオリティ確認のためのサンプルとして製品を紹介していました。すると国内バイヤーとほぼ同数の海外バイヤーが興味を示してくれました。来場者の9割以上は国内バイヤーだったので、この割合には驚きました。なかには「このパッケージ(商品構成全て)のまま自国に持ち帰って販売したい」とおっしゃってくれる方もいました。そのような声をいただいて、注文数の大小にかかわらず輸出可能な自社ブランドを早急に用意する必要性を感じたことも大きなきっかけです。我々の商品は海外のほうがむしろ可能性あるかもしれないと浮かれたりもして、いざ勝負!とブランドを立ち上げ、商標登録の認可を取得した2020年はコロナ禍で海外バイヤーはもうどこにもいなくなっていました。タイミングって難しいですね。


ともあれ、コロナ禍もようやく収束したようだしリスタートです。今年は久しぶりに新デザインを投入していく予定です。これからのご愛顧よろしくお願いいたします。